『両雄並び立たず』
という言葉があります。
元々は、「史記」酈生伝の「両雄倶 (とも) には立たず」から、
同時に現れた二人の英雄は、必ず勢力を争ってどちらかが倒れるものである、
とあるところから来た言葉ですが、
これはまた、
活躍することが約束された英雄の卵が現れその英雄たる兆しが確かなものとなったなら、
先に活躍している英雄が倒れる、
あるいは、
先に活躍している英雄が倒れたら、
活躍することが約束された英雄の卵が速やかにその頭角を現し活躍し始める、
…ということをも含む言葉であろうと思います。
つまり、『両雄並び立たず』というのは、
日干支の律音が並び立たない、といわれるそれと同じことを意味するのであろうということです。
アガサクリスティーの最高傑作といわれる『そして誰もいなくなった』という作品があります。
この作品のキモの部分、物語の最終盤にも、このことが恐ろしくミステリアスに描かれていて、ドキッとします。
なお、『両雄並び立たず』、あるいは『同じ日干支は並び立たない』、というわれるそれは、
人間の性質や才能というのが、
努力や研鑽などで得られるものではないこと、
努力や研鑽というのは、
生来の性質や才能をくっきりと現われた先になされるべきものである、
…という真実にも、つながっているように思います。
これは、
「認められるために」何かをするとか、
「お金を稼ぐために」何かをする、とかいう、
その「何か」というのが、
ほとんどの場合、その本質において本人の才能の顕現とはまた別のものである、ということでもあります。
別の角度からいえば、
陰占というのは、「他人から見た姿」ですが、
それは基本的に「他人がその姿をみて違和感を持つことがない姿」でもあります。
他人が見て「こういう人だな」と思うなら、そこには違和感が生じるはずもないわけで、
違和感を感じるなら、それは「こういう人だな」という姿と違う在り方をその本人が見せようとするから違和感があるわけです。
だから、ほとんどの場合、
誰かが「認められるために」という意図をもって何かをするとか、
「お金を稼ぐために」という意図をもって何かをするそれというのは、
「他人からみた姿」とは異なっているために、そういう意図をもって何かをしている人は他人に違和感を与えることになります。
ちょっと本質的なことを言ってしまえば、
宿命に沿ったことをしていれば、
努力や研鑽なしに、「ある程度お金を稼ぐ」とか「ある程度認められる」ということはできます。
昨日、京都大学医学部に飛び級で進学された方のTwitterをフォローし始めたことを書きましたが、
恐らく彼女はその「宿命に沿ったこと」をしているのだろうと感じたからです。
ついでに、学費・寮費等全額補助の給付額奨学金を受けてスタンフォード大学に進学することが決まった女の子のTwitterもフォローし始めましたが、
彼女たちというのは、多分、そこに「認められるために」とか「お金を稼ぐために」というのはなかったんじゃないかな?と思っています。
そういうある種の「邪(よこしま)な心」ではない、純粋な自己発揮の先に、
京都大学医学部なりスタンフォード大学なりに進学が決まったそれは彼女たちにとって「ある程度」であったのだろうということで、
彼女たちの本物の努力や研鑽は、これからなのだろうと思います。
実際、この二人、ガリガリ勉強した風情や、名誉やお金を目指す感じはまるでなく、
自分らしさの先に「ある程度」をクリアしたことがtweetを見ていると伝わってきます。
いや、恐らく普通の人より余程勉強したでしょうし、名誉もお金も最終的に得ることを想定してはいると思うのですが、
「名誉のために必死に勉強する」とか「お金のために死に物狂いで勉強した」とかそういうのではない、ということです。
「ある程度」の伝え方が難しいのであまりそう書かれること、説かれることがないですが、
既に「ある程度」の先を経験したことがある人であれば、言っていることの意味は分かるだろうと思いますがいかがでしょうか。
これは例えば、
肌がきれいな人は別に高級化粧品を使っているからきれいなのではなく、
まつげが長い人は別にまつげ美容液を使っているからまつげがながいわけでもない、
…というあの真実、
日本の広告業界を脅かす理解につながるのでそれとはっきり説かれることがない、というあの真実にもつながっています。
ちょっと分かりにくいかな?と思いますが、
曼荼羅を理解するのに、言葉での説明をもってすることができないのと同じように、
本質の理解には近道はありません。
メールで質問を頂いた方にもお伝えしたのですが、
算命学というのは薄皮を重ねるように学んでいってこそ深い理解に辿り着く学問なので、
「この内容は自分とは関係ないな」とか「この内容は興味ないな」というような内容を、
薄くでも洩らさず学び読んでいく先に、閃きや奥深い理解が得られるという面もあり、
恐らく「よく分からないな」と思われるであろうこの内容も、
「分からない」というのをしばらく保留しておいてみて頂ければと思います。
なお、昨日書いた、「財の星=お金ではない」ということの説明をnoteでしていますか?という質問があったのですが、
サークル内で先月4月22日に『「財」と「お金」の違いと「成長・進化」し続けることの大切さ』というタイトルで書いています。
今週の金曜日に公開予定ですので、興味のある方はその際にご覧いただければと思います。
※サークル内のリンクはこちら:https://note.com/kinugyokutoan/circle/boards/f2d85c533692/posts/84e899d76bed
『4/22 「財」と「お金」の違いと「成長・進化」し続けることの大切さ』
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4/18 調候守護神表をそのまま使ってはいけない理由と偏りの大きな命式の守護神の考え方
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