偉い人は宿命消化の生き方のお手本として観察する

菅総理が、G7において各国首脳から無視されて可哀そう…
というような記事を見かけたのですが、

前にも書きましたけれど、菅さんは壮年期身弱の方で、
基本的に、「半身の活躍」でうまくいく人なので、
むしろ英語をペラペラしゃべって各国首脳の心をつかみ、
「個人的な関係」などを作ってしまうよりはずっと良かっただろうと思います。

半身の活躍とは、
自分がオモテに出るときはウラを誰かにお任せし、
誰かをオモテに立てるなら自分がウラで牛耳ることができるということなので、

今回のように自分がオモテもオモテ、最前線に立つならば、
個として目立たなくてむしろ良かっただろうというお話です。

うっかり存在感を発揮したりしたら、どこかで必ず転ぶことになるもの。

菅さんにとっての今回の最も大きな仕事は東京五輪開催にあたっての根回しで、
東京五輪開催を全首脳から支持を取り付けたなら、それをもって御の字とするのが良かろうと思います。

昨日、自力か他力か、ということを書きましたけれど、
それでいえば菅さんというのは、有形現実の世界においては他力でこそ活きる人なので、
むしろ良かったですね、と思います。

なお、コロナ禍の動向も不透明な中、五輪開催には賛否はあると思いますけれど、
今回の開催決定にしても、それが決定事項になっているということは、
そこに菅さんの意図というのは入っていないはずで、
（壮年期身弱の人の言葉というのは、大衆向けには通っていかないものなので）

本質的な意味でいえば、菅さんをどうこういっても仕方ないだろうと思います。
…もっとも、「総理大臣」という立場なりの責任はあるのであれこれ言われるのは致し方ないとは思いますが。

何を言いたいかといえば、
菅さんは壮年期身弱の総理としてはうまく立ち回っていて、
本人も満足してるんじゃないかな、というお話です。

何事も「万人が満足する」ということにはなりがたいわけで、
その中で優先順位を定め己の命式に応じた在り方をもってつつ一歩ずつ進んでいくのが最も望ましい在り方であるとすれば、
菅さんというのは、一つのお手本といえるだろう、ということでもあります。

そもそもですが、
宿命の全き消化をしていないような人は、総理大臣になどなれません。

その意味で、相応の地位にある人というのは、
学ぶべき存在であって、批判するより先にまずはその生き方を観察するべき対象といえるだろうと考えますがいかがでしょうか。

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