指揮者の方の世界観が好きで、
例年参加させていただいている演奏会にお誘いいただきました。
いわゆる舞台とかコンサート、演奏会とかいうタイプの芸術作品というのは、
いい作品をつくる人の手によるものは、
何度でも、時間をおしてでも、足を運びたくなる一方、
ダメな作品をつくる人の手によるものは、
たとえタダでも近所でも、二度は無理…と思うのですがどうでしょう。
なんていうか、
絵画とか、彫刻とか、
割と観察者の意識を投影しやすいようなものであれば、
「まぁまぁ」とか「どっちでもいい」みたいな作品もけっこうあるのですが、
舞台とかコンサート、演奏会とか、
つくり手側の主張やビジョンがくっきりと押し出されてくるような種類の芸術作品というのはだいたい、
「すごくいい」か「全くダメ」のどちらかしかないな、…と、思っています。
ちなみに、何をもってそれを判断するか、
私の場合でいえば、
「すごくいい」のは調和的であり、数学的なバランスの整った作品、
「全くダメ」なのは不調和であり、歪(いびつ)な作品です。
もちろん、「不調和の先の調和」とか「歪の中のバランス」みたいなのもあり、
ここでいう調和とかバランスとかいうのは、
算命学に通じる調和とかバランスのことを指します。
命式におけるアンバランスがあったとしても、アンバランスな命式に応じたアンバランスな生き方に向かっていれば、総じてバランスの先に調和的である一方、
命式においてバランスしていたとしても、やっていることがアンバランスであるとか、
命式においてアンバランスなのに、やろうしていることはバランス的であるとかいう場合は、総じてアンバランスにして歪なもの。
だいたい、本源的な意味でバランスに敏感な人というのは、不調和や歪さに敏感なもので、
そういう人は、
歪な作品を見ていると、
ときに、気持ち悪くなった先に嘔吐してしまう…
そこまで行かずとも、とても最後までは観られない、みたいなことはよくあります。
それにしても、
芸術作品の良し悪しというのは、
もちろん、作り手による奥深い理論・理屈による面白みというのももちろんあるとは思うのですが、
それより何より大切なのは、
やはり調和的、数学的なバランスであり、
そういう調和とバランスがあって初めて「芸術」といえるのだろうと考えています。
「芸術」というのは「神様の言葉」です。
つまり、適切な調和とバランスを、
立体的、構造的に備えた芸術だけが、
「神の言葉」として人の心に届くのだろうということです。
芸術とは、神へ届く言葉であることに意味があり、
言い換えれば、
調和とバランスのない舞台とかコンサート、演奏会=「神に届かない言葉」などは、
神への冒涜であり、この世界に存在することすら許されないのではないか、
…とまでおっしゃるような評論家の方もおられますね。
そんなわけで、私の場合、
一度NGだった人の作品というのは、その後絶対に見ることはありません。
気持ち悪くなる、というのもあるのですが、
なんとなく、自分が濁る感じがする…というか。
このあたりは、
土性の地支から出る十二大従星を持っているような人は、
割と何でも受け入れる、受け止める、ということが出来やすい一方、
土性の地支から出る十二大従星をまるで持たないような人というのは、
「雑味に対する耐性」のようなものがないので、
そういう「作品の歪さ」という濁りに耐えられない、ということもあるのかな?
…という気もしますがどうでしょう。
あるいは、
あらゆるものに波動があり、
完成度の高い作品からは調和的な波動が、
完成度の低い歪な作品からは不調和な波動が発せられるわけですが、
歪なものから出る波動というのは濁りをもたらす、
それに、耐えられない、ということかもしれません。
人生を長く生きていると、
だんだんと、「すごくいい」と「すごくダメ」だけで構成されていくようになっていきます。
そこで、
どこまで妥協せずに「すごくいい」に拘っていけるかが、
オトナライフの充実度を決めるような。
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