いわゆる「禍が現れない」ということと、
「健やかに発展的に生きていくことができる」というのは同義ではありません。
たとえば、
宿命中殺があるような女性が、
専業主婦になると「禍が本人に現れず、社会の窓口である夫のほうに現れる」ということが説かれますが、
これは、
宿命中殺のある専業主婦の方が「健やかに生きていける」ということを意味するわけではありません。
宿命中殺がある女性が、
「家庭」という枠の中に入り込むことによって、
その枠の中では中殺のエネルギーを発揮することが出来にくいことの結果、
そのエネルギーが夫を窓口として出てくるということなので、
その女性本人としては、
本来のエネルギーを出すことができず、
最初のうちはフラストレーションを感じ、
そのうちエネルギー自体が弱まっていき、
元々持っている中殺のエネルギーをまるで発揮することのないまま、
20年くらいその専業主婦の生活を続けていると、
中殺を持ちながら実家を出ない人と似たような「暗室に咲く向日葵」のようになっていくような印象があります。
ちょっとサンプル数が少ないので、
「絶対にそうだ」と言い切れるものではないですが、
私が観知っている限りの人たちでいえばそういう傾向があるように思います。
よって、
親しい「中殺を持っている専業主婦」の方に対しては、
きっかけさえあれば、とにかく「外に出たほうが良いですよ」「外で働きましょう!」ということを、
しつこく言っています。
もともと、私は「親しい人」が少ないので、
その対象はそれほど多くはないのですが、
少なくとも、自分が親しくさせていただける方には、
幸せに、健やかに、そして発展的に生きてほしいと思うので、
詳しくその経緯を説明するかどうかは別にして、
また、相手がそれを受け取るかどうかは別にして、
その方の人生に資することを可能な限り伝えるようにしています。
…このように書くと、
「その親しい人は幸せですね」
…と思われる方がいるかもしれませんが、
私が見込んで「この人は!」と思って尊敬しているのに、
まるでその人らしい生き方に向かわないでいるのを見ると、
そんな権利があるわけでもないのにリアルにイラっとしたり、
かなり手厳しいこともガツガツ言ったりすることもあるので、
そういう指摘をされることが、彼らにとって「幸せ」かどうかは分かりません汗
ただ、東方車騎星の自分的には、
そういう方法で伝えることしかできない、
そういう方法で伝えるのが多分最善、
…であろうと思っています。
冒頭の話に戻せば、
結婚して専業主婦をしている宿命中殺のある方は、
「禍がない」ということの結果としての「平穏な生活」に低い水準の満足を見出そうとする傾向にあるのですが、
実は外に出て何か自分の能力才能を発揮すると、
その「禍がない」ということが、
「マイナスがない」だけであって「プラスがある」わけではないことに気づきます。
もちろん「マイナスがない」ことは大事なことで、
算命学において最も尊ばれる生き方は「マイナスがない」=中庸の生き方ですし、
投資などの世界においても「マイナスがない」ことを何より尊ぶ方もいるので、
それを否定するものではないですが、
そもそも中殺がある時点で中庸を外れているということを考慮すれば、
中殺のある人は、どこかのタイミングで社会に出て、
本人の輝き、本人の満足を追求するべきなのではないか?
…と、私は思っています。
結婚というのが夫婦一体になるものであるという前提に立てば、
こうした考察は不適切との誹りを免れないわけですが、
それでも、結婚して10年以上たてば、
妻が夫の運気を補強することの限界も見えてくるわけで、
妻が家を出て働くことで夫の足を引っ張ることもなく、
そういう段階で女性が社会復帰することは、むしろ望まれることなのではないか?
…と思いますがどうでしょう。
このことは、たとえば大運天中殺が初旬・二旬にあって、
顕在化するのは三旬目以降である場合の、
初旬・二旬のフラストレーションに通じるお話です。
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2/12 天中殺に似た現象を引き起こす位相法
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2/13 六親法の干と座の五行から見る「定位置で安定的に存在し性質を自然に発揮できる」という意味
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⭐︎2022年2月にたくさん読んでいただけている記事
1/21 宿命中殺が生まれる仕組み、遺伝の仕組みとその目的
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1/22 宿命消化とエネルギー切れのバランス、宿命未消化の人生の意味、最低限必要な消化の内容
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1/28 命式・星図だけでは分からない「大運がつくる人間性」、初旬に刻まれる鋳型という原体験の影響
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1/31 宿命消化に不可欠の「西方の存在」の範囲と、望まれる「西方の存在」と自分の関係の型
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1/27 ちょっと深い天中殺の仕組みと構造、「天の助けが得られない」ということの意味
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