司禄星は家庭の世界です。
算命学でいう家庭とは、
「人間がこの世において最初に自主性をもって作り出す最小集団」
のことで、人組の男女で構成するものです。
よって、算命学でいう「家庭」とは、
基本的に夫婦のことを指します。
先ほど、真に生きること(鳳閣星)が司禄星につながると書きましたが、
司禄星はそんな「真に生きる」ことに支えられて光ります。
真の家庭を作り出すには、その夫婦が真に生きていなければならず、
生まれながらに所有しているエネルギーを、過程を作る前の段階で完全燃焼して「無」に出会っておく必要があります。
言い換えれば、
結婚するまでに、本気で何かに取り組んで、全エネルギーを完全燃焼して初めて家庭を築く資格が得られる、
ということになります。
原典には、
「両親の運命の範囲から脱却することができないまま大人の社会に踏み入れ、親の保護の下に生活している若者がたとえ家庭を築いても、真に生きていけない者が作る家庭となるわけで、砂上の楼閣であります」
とありますが、
親の庇護下にある場合のみならず、
他人のモノサシで生きている場合や、
世の中の常識に則って生きている場合というのも同義で、
「なんとなく」会社に入って働いていても、そこで完全燃焼するほどに働くという経験がなければ、
やはりそうした人たちによる結婚というのは砂上の楼閣といえます。
真に生きていない人が家庭を築いたとしても、結果としてその家庭は崩れることになり、
それによって初めて真に生きることを知る、その再度築いた家庭こそ、家庭の真の姿ということです。
真の家庭で育てた子供は世に送り出すことができますが、
砂上の楼閣で育てた子供は世に出ることができず親はその結果に苦しむことになります。
結婚は紙一枚でなし得るものではありますが、その結果は甚大といえます。
しかし、その結果をもって遅ればせながら人生の本来の在り方を知る、
それもまた一つの生き方であり、間違いではありません。
なお、
真に生きていない人は真に生きていない人と巡り合って結ばれ、
真に生きている人は真に生きている人と結ばれるように出来ています。
これは、
「引き寄せの法則」などでもお馴染みの考え方なので納得する方も多いと思いますが、算命学でも同様にいわれます。
そして、
真に生きている人同士の結婚は前進力を得ることができます。
社会に向けて活躍し始める、ということです。
これを星でいえば、
鳳閣星→司禄星→車騎星
ということになります。
余談ですが、
「引き寄せの法則」に関する著書がたくさんある著者の方が、Facebookで離婚を報告しておられました。
普通の主婦兼会社員だったその方は、
本を出版して以来、夫婦関係に亀裂が入り、今般、離婚に至りました、というお話でした。
真に生きる前の段階でご結婚し、
片方だけが真に生き始めた場合、こうしたことは算命学でいえば必然です。
お互いに「真に生きていない」状態であれば結婚も小康状態を保てる場合がありますけれど、片方が真に生き始め、宿命が稼働し始めるとこうした事態になります。
離婚については賛否ありますが、
ご本人も周りの方に「おめでとう!」といわれたと書かれていた通り、
真に生きることに向かわれて、良かったのだろうと思います。
参考:『原典算命学体系』第4巻
最近のコメント