ジョルジュ・バタイユと算命学の構造に関する雑感

年末に、心惹かれてめずらしく遠方の美術館に足を運んで観た、
内藤礼さんのインスタレーションの展示会のタイトル、

『すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している』
…の引用元になったジョルジュ・バタイユの『宗教の理論』 がすばらしく、
1月4日にて言ってしまうのもなんですが、
おそらくこの本は「今年一番の本」になる予感があります。

ジョルジュ・バタイユという人を知らず、
Wikipediaで調べたら、なんとなくやばそうな人?
…みたいな感じだったのですが、
もう少し別の角度から調べてみれば、
ミシェル・フーコーをして「今世紀で最も重要な思想家のひとり」と言わしめたそうで、

いや、フーコー自体も、けっこうエキセントリックな思想家なのですけれど、
いずれも、構造的に世界を捉えるという点で卓越した思想家であり、
その点において心が強く惹かれ、三が日、この本にかかりきっていたのでした。

けっこう、というかかなり難解な本ですが、
小林秀雄先生の本が読める方であれば、 興味深く読むことができるのではないかと思います。

思想にせよ哲学にせよ物理にせよ、
構造というのは、世界の共通言語であるようで、
読んでいると、東洋思想の理解がより一層深まる感じがあります。

例えばこの本には、
持続性とは「個性の死」であり、最大の「個性の生」は持続性の断絶にある、
…というようなことが書いてあるのですが、

同じことを繰り返し行う=無意識的に同じことを繰り返し行う姿は、
「幾万の人間によって成り立つ社会の一部」としての自分の姿
=マクロコスモス的な人間の姿
=陰占で捉える姿、

持続性、継続性を断絶させる=意識的に自分の意志に基づいて何かを行う姿は、
「個人として自律的に社会に関わっていく、社会をけん引する」という自分の姿
=ミクロコスモス的な人間の姿
=陽占で捉える姿、

…と読み替えられ、
そういう構造的な視点で捉えていくと、
まるで東洋思想には関係ないはずのこの『宗教の理論』という本が、
あたかも、東洋思想を説くための本であるかのように感じられるから不思議です。

もっとも、これは私の中に、既に、
「東洋思想」という思考の枠組みがあるから、そのように読めるのかもしれませんが、

世界の思想というのは、多かれ少なかれ二元論でできているので、
東洋思想の一極二元論をベースに持つ私が読むと、
その二元論を、自然と一極に統合する捉え方になる、ということであるようにも思います。

さて、そんなふうに、このお正月は構造についていろいろと思索をめぐらせたのですが、
その「構造」で面白かったのが、
昨年末来、考えていた
「午未天中殺が散法のタイミングで物事を始める傾向」です。

たまたま、 友人が自分の人生年表をつくっているのを Facebookに挙げていて、
それで気づいたのですが、

その午未天中殺の人たちは本当に面白いほどに 「散法」のタイミングで何かを始めていて、
但し、その「散法」のタイミングで始めたことは当然に長続きしていないのですが、

午未天中殺だけに、
その「長続きしない」ことにより「締めくくる」という役目を果たす、
その先においてさらなる飛躍をされていて、

なるほど、やはり午未天中殺は 「終わらせる」、「締めくくる」、「区切りをつける」という構造
に飛躍のキーがあるのだな、
…ということに感じ入った次第。

ちなみに、構造とマッチしていない人の発声や活舌というのは不快感を与えるものですが、

定期的に会っているとあまり気づきませんが、
一年ぶりとか、 それくらいの間が空いていると、
驚くほど、 変な発声、 というか、不快感を与える発声をするようになっている人に気づくことがあります。

特に、天中殺グループの在り方や、 宿命中殺の在り方から逸れていると、それが顕著で、
年末年始、「お久しぶり」 の人に会う機会も多い時期、
そこで気づかれたことというのもあるのでは?と思いますがいかがでしたでしょうか。

なお、 note のほうでは、基本的に、 算命学の 「構造的理解」 に資するよう、
つまり、「世界を構造で捉える」ということができるよう意識して書いています。

というのも、「世界を構造で捉える」ということができれば、
それはあらゆるところで応用可能な知恵として活用できるものとなるからです。
人生が 「ゲーム」 であるとすれば、
その構造的理解は、 ゲームのマニュアルのようなものといえるかもしれませんね。

※写真は、内藤礼さんのインスタレーション作品「恩寵」。

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