「どうにも気持ちが向かわない」理由

経歴・家柄・ルックス、
あるいは、人柄・年収・学歴でもいいですが、

そういう「結婚相手として申し分がなさそう」に見えるのに、
どうしても気持ちが動かない、
相手が是非にといってくれるのに、どうしても結婚する気にはなれない相手
…というのがときどきいます。

理屈では悪くないと思うのに、どうにも気持ちが前に進まない、
なぜか、どうしても違う気がする、
「これ」と説明できないけれど、どうにもしっくりこない。

こうしたことは、結婚に限らず、例えば採用の現場などでもよくあることで、
採用の取りまとめをする上長には「これ」と説明できないけれど、
どうにも「合わない」気がする…ということがときどきあります。

結論から言えば、
こうした「どうにもちがう」気がする相手とは、結婚しないほうがマルですし、
そういう「どうにも合わない」気がする相手は、採用しないほうがマルなのですが、

世の中では、案外と、そういう
目に見えない「感覚」よりも、目に見えて説明できる「理屈」のほうが優先され、
こうした「どうにもちがう」気がする相手でも、条件が整っていれば結婚してしまう人、
そういう「どうにも合わない」気がする相手でも、条件が合っていれば採用してしまうこと、
…というのがときどきあり、

だいたいにおいてそういう相手との結婚というのは、
長い年月を経て、自分らしさが損なわれる結婚生活という現実へ、
そういう相手の採用というのは、
結婚よりもずっと短い年月の経過の先に問題勃発や退職という現実に行きついていることに気づきます。

さて、この「どうにもちがう」とか「どうにも合わない」というのがどこから来るのか?
…ということを考えていて、気づいたのですが、これは「陰占の相性」から来るようです。

いわゆる結婚において望ましいといわれる相性は、干合支合の相性ですが、

そういう相性だけでなく、全体として、共にいることが「自然」である「発展的」な相性であれば、
違和感なく、自然に気持ちが相手との関係に向かっていく一方、
命式全体として、共にいることが「不自然」であり「停滞」につながる相性の場合、
それは心的抵抗として、気持ちがその相手との関係に抵抗することに向かうのだろうということです。

ここでいう相性というのは「陰占」の相性であり、
陰占だけに、本人にその相性の悪さの「自覚」はなく、
はっきりと「自覚」できない世界が「陰占」の相性なのですが、
けれど、陰占の相性の悪さというのは「どうにもちがう」という「感覚」でそれを捉えることができるように思います。

これに明確に気づいたのは、
自分と「害」が2つ成立する人というのは、「感覚」を超えて「合わない」と確信したことがきっかけだったのですが、

その後、違和感があるな、と思っていた人について、その理由について長らく考えていたところ、
その人との間に、陰占の中でも「現象が起こらない」といわれる「破」の条件が2つ成立していたことに気づき、

それにより、
位相法条件の散法というのは、2つになると、割と明確に感じることができる、
…ということは、1つだと感じにくいけれど、それでも「感覚に耳を澄ませる」ということをすれば、
気付くことができるのだと腹に落ちたのでした。

なお、「相性の悪さ」があるからといって、それだけを取ってどうということではなく、
「相性の悪さ」がある場合には、相性の悪さがあるなりの対処をしましょう、というお話です。

その意味で、「相性が悪い」ことを怖がって確認しないよりは、「相性の悪さ」を自覚して対処するほうが良いように思います。

私自身でいえば、
「理由が分からないけれど合わないように感じる」相手が「相性の悪い相手」であったことが分かったことで、
その「相性が悪い」という現象がどんなふうに現れるのかをまざまざと観察でき、大変勉強になりましたし、
「合わない理由が分かった」相手であれば、付き合い方を調整することが出来ます。

ちなみに、算命学をこれでもか!と勉強していても、
単に知り合い程度で真剣に命式を見ていない相手の場合、相性の悪さに気づいていないこともけっこうあるのですが、

その「相性の悪さに気づいていない」時期にその相手から学べたことも多く、
(害の現れ方とか、刑の現れ方とか)
「相性が悪い」という一点をもって遠ざけるべきものではないことも、明確に書いておきます。

但し、相性が悪くても付き合うべきなのは「きちんと宿命を消化している相手」であって、
相性が悪い+宿命消化していない相手…というのは、百害あって一利なし、なのかも?と思うこの頃。

たぶん、今年は節目の年なので、
いろんなことがクッキリする気がします。
いわゆる「比和」の年はそういうクッキリする年です、良くも悪くも。

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