転職のタイミング

よく、「今の会社で評価されないので転職したい」とか、
「今の仕事は密度が低くて充実感が得られないので転職したい」とか、
…そういう理由で会社を辞め、転職する方がおられます。

別に、それがダメなわけではないのですが、
いわゆるパレートの法則に照らせば、
人生の100%が有意で充実した時間になるかといえばそうではないわけで、
そういうネガティブな理由での転職なら、 見送ったほうが良いように思います。

では、どういうタイミングで転職するのが良いのかといえば、

最も望ましいのは、
ゆずり葉の葉が、若葉の生まれるのと入れ替わりに落ちるように、
新たなものが萌え出てきたタイミングで、職を辞して新たなものに向かうのが最も望ましく、
それが「自然で無理のない転職」であろうと考えます。

が、パレートの法則によるなら、独立するにせよ、転職するにせよ、常に必ず「無益な8割」なしには「有益な2割」は生まれないわけで、

そのことを念頭に置けば、
その「評価されない、密度が低くて充実感が得られない仕事」に勤しみながら、
臥薪嘗胆と、力をはぐくみチャンスに備えるのが、実は案外と最も実りある人生につながるように思っています。

算命学では、東方・北方が相剋であることが自然である、望ましいといわれます。

東方とは、社会・世間 仕事仲間、取引先、あるいは母親、兄姉、
北方とは、目上・上司・師匠あるいは父親、など直系尊属。

相剋とは、葛藤・試練困難などですが、

これはつまり、
社会・世間においては、苦労をすることが必要で、そういう試練や困難を乗り越えてこそ、
まともな人間、社会に通用する人間が出来上がるということ､

目上・師匠との関係においては、葛藤や試練があるほうが望ましく、その葛藤や試練を踏み越えてこそ、人間は立派に成長することができるということ、

…を意味しており、
それが､ 自然の道理にかなった、望ましい在り方である、ということです。

もちろん、北方 東方が相生の方も世の中にはおられますが、
そういう場合には、一般的な社会 世間とは異なる、

「相生で育った人物に向く世界＝厳しく鍛錬されないことが良さとなる世界」
…を選んで生きていくほうが良さを発揮しやすく、

これはつまり、
一般的な社会・世間でやっていくのは多少難しさがあります。

｢厳しく鍛錬されないことが良さとなる世界」
…とは、例えば、 YouTuber などがその最たる例で、

そんな感じの自由業などは、「厳しく鍛錬されないことが良さとなる世界」の仕事であるといえるのですが、

一般的な社会・世間での活躍を目指すなら、
そこにはどうしたって、相剋の鍛錬が必要であるわけで、
これはつまり、「困難な環境」を経ることは、一般的な社会・世間での活躍には不可欠であるということでもあり、

つまり、いわんとするのは、
その「評価されない、密度が低くて充実感が得られない仕事」というのも、
その後の人生の発展に資するものになるかもしれませんよ、ということです。

例えば、
自分で人員募集するのではなく、
他のコミュニティで釣りをするように人員募集する人がいて、

これはある種の「ハウツー」ではあるものの、
そんなふうに誰かに乗っかって何かをする人というのは早晩行き詰まるものですが、
苦労を経ない、困難を経ない人というのは、そんなふうになるのだといえば、その意味が伝わるでしょうか。

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