月干と月支と歴史の話

先日、坂本龍一さんの「Rain」を耳にしたのをきっかけに、
ふと思い立って「ラストエンペラー」である溥儀についてあれこれ調べました。

実は映画をみているわけでもなく、
知識としては、
清朝最後の皇帝にして満州国建国にあたり祀り上げられた人物という程度の知識しかなかったのですが、

調べてみると、
清朝というのは、漢民族の国家ではなかったそうで、
その広大な国家を舞台とした、興亡の歴史を振り返りつつ、
中国がなぜ覇権主義なのか、その理由がよく分かった気がいたしました。

それはあたかも、吸った息を吐きだすようなもの、
あるいは、谷を降った先において山に登るようなもの。

算命学を学んでいると、
春秋・戦国時代くらい、あるいはその先の唐の時代くらいまでのことは学ぶのですが(唐の時代はおもに漢詩)、
元代以降、明代とか清代とかの時代になると、さっぱり意味が分からない、
少なくとも、東洋史観という観点でモノを考えている感じがまるでないのでほぼノータッチになるのは、私だけではないはず。

けれど、その素通りし、ノータッチでいた中国の近現代史を知り、
中国の広大な大陸を舞台とする興亡の歴史という観点でみれば、

只今現在の中国という国がなぜ、あのような国家であるのか?
…というその理由を、まざまざと理解することが出来ます。

これはロシアについてもいえることですが、
国家の背景、歴史というものを知れば、
なぜ、今のような状態なのかという疑問がことごとく氷解していく。

私たちの世代は、「正しい近現代史」を学ばなかった世代、
近現代史については、なんとなく 「お茶を濁す」 みたいに学んだ世代なので、
世界で何が起こっていたのかを正確に知らないのですが、

きちんと歴史を振り返ると、いろいろと見えてくるものがたくさんあるように思います。

もちろん、本にせよ、映画などの作品にせよ、記録にせよ、
書き手による恣意的な記述はあるのですけれど、

そうした雑音のリスクを差し引いても、
歴史、とりわけ日本を取り巻く世界の近現代史を知ることは有用です。

これは何をするにしても
その背景とビジョンを知って=歴史と展望を知って何かをするのと、
その背景とビジョンを知らずして=歴史と展望を知らずして何かをするのとでは、
その為し遂げる「何か」 の強度がまるで違う、

つまり、
知ってやることと、知らずにやることでは、
同じことをしたとしても、それがどこまで通用するかのその世界がまるで異なるということで、

算命学でいえば、
その背景を知ることは、月支を強化すること、
そのビジョンを知ることは、月干を強化することといえ、

つまり、その背景とビジョンを知ることは、
月干支を強化する、家系の応援を受けることにつながるので、
それがとても重要であるのです。

正しい歴史を知ることができれば、その先に続くビジョンを展望でき、
その間にある「現在」は揺るぎないものとなる…といえば伝わるでしょうか。

先日、ちょっと偉い人と話をしていたときに、
正しい歴史を知ることの重要性と、
その共通の歴史認識の上でしか語り合えないことがある、というお話を伺い、
改めて歴史を学ぶことの大切さに思いをいたしています。

以下余談ですが、
今読んでいるのは『素数の音楽』という本。
この本は、素数を軸とした数学史についてのお話で、日本人はほとんど出てこないのですが、
算命学を学ぶ方はぜひ読んでおくと気づきが多いのではないかと思います。

素数の秘密に向かうときの数学者たちの姿勢は、
算命学を学びその叡智を拓くことに向かううえではたいへんに参考になるものですし、

素数というものがもつ圧倒的な生命力というか牽引力というか…は、
算命学の活力源=異常干支に通じている感じがあります。

noteのほうでは以前書きましたが、
「割合」「比率」がキーなのだと思っています。

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