「因」を縦糸、
「縁」を横糸だとすれば、
人生はそこから編み出される織物である、
…といったのは、リベラルアーツ教育の第一人者にして物理学者である佐治晴夫さんですが、
そのことを振り返りつつ、
カラダのある星ばかりを持つ人は、
「縁」のほうを重視する傾向にある一方、
カラダのない星ばかりを持つ人は、
「因」のほうを重視する傾向にあるな、
…ということに、ふと気づきました。
これは、どちらが良くて、どちらが悪いということではなく、
物事の思考の傾向、原因の在り処を探すときのその拠り所が、
身体のある星ばかりの人たちと、
身体のない星ばかりの人たちとでは、
まるで異なることに気づいた、 というお話です。
よくよく考えれば当たり前のことなのですが、
「それをすると後々、ひどいことになるのにな」と思うことでも、
つまり、因」の世界の視点で見れば、それをするとやばいな、ということでも、
目先、「それ」をすることで今の困窮を乗り切ることができる、
目先、ひとまず「それ」をすることで注目を維持することができる、
…となると、
後先考えずにやってしまうのが身体のある星ばかりの人たち、
一方、身体のない星ばかりの人たちは、
目先の困窮や、目先のメリットなどよりも、その奥にある因果のほうを見ていて、
そのために、
目先の利益や目の前の人間関係などを軽視してしまう。
その結果として、
まるで異なる選択をすることになり、
さらにお互いにその選択の理由や背景をまるで理解しがたい、ということになるのだろうと思います。
あるいは、壮年期の星が「身体のある星」 か「身体のない星」かで判断することが出来るケースもあるかもしれませんが。
さて、これはつまり、
同じ世界にいて、同じものを見ていても、
そこから得る情報がまるで異なる人たちがいるのだということで、
その理解なしに世の中で何か主張したり伝えたりしようとすると、
ひどく無駄なエネルギーを使うことになるかもしませんね、というお話です。
先日、壮年期身強の方が、高尾宗家の文章について「ポエム」とおっしゃっていて、
なるほど、壮年期身強の方にはそんなふうに見えるのか!
…と、驚いたのですが、
身弱の人、身体のない星を持つ人が受け取る情報量と、
身強の人、身体のある星を持つ人が受け取る情報量は、
それくらいかけ離れているので、
相互にコミュニケーションを取ろうとするならば、
意識的にその大きな隔たりを埋める努力が必要で、
その努力をする余裕が生まれるまでは、
同じ世界の人だけを選んで何かをするほうが、
確かな何かができるのかもしれないな、
…ということを考えました。
これは「断絶」を推奨するということではなく、
そこに「大きな隔たり」がある前提でコミュニケーションをとる必要があるのだというお話、
何かを成すなら、その「大きな隔たり」を折り込んでタスクを管理する必要があるのだというお話です。
その前提で世の中を見回せば、
企業、組織、社会において、
「共通言語」が必要なのは、そういうコミュニケーションの断絶があるからなのかも。
・・・と、そんなことを考えましたがどうでしょう。
ちなみに、
「本質的な言葉」に至る前の段階、
つまり表面的にして事務的な会話においては、
その会話の構造上、その「違い」や「断絶」に気付きにくいので、
ミスコミュニケーションが発生していることに気づきにくい、
そのことを素通りしてしまいやすいのですが、
相互のコミットを要するような堅固な現実をつくるためのコミュニケーションにおいては、
こうした「違い」や「断絶」は致命的となります。
その意味で、
そこに違いや断絶があること気づく人、
あるいは気づくタイミングは、
それほど多くはないかもしれません。
けれど、だとすれば、
本当は、「自分の言語」が通用する世界で生きていくのが、
最も才能を伸ばす道なのだろうな、と、そんなことも考えました。
これは、只今現在、noteで説明している 「適職範囲」の考え方に通じています。
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