失恋と東方天剋地冲

先日、ご相談で、
東方の天剋地冲は「失恋」というかたちで現象化することもあるのでしょうか?
…ということを問われました。

私のところに恋愛相談でお越しになる方はとても少ないので、
あまり恋愛について書くことがないのですが、
これもきっかけ、ということで書いておくと、

東方の天剋地冲が「失恋」というかたちで現象化することはあります。

東方=外側の世界、他人の世界、よく知らない人の世界
西方=内側の世界、身内の世界、よく知っている人の世界

…であって、男女の関係でいえば、

西方が、配偶者、それに準じる信頼関係にある人、
東方が、恋人、結婚の決意に至る前の関係にある人。

よって、結婚すると決められるほど相手を知らず、信頼関係が未成熟であるような関係にある相手との関係が壊れることをもって「失恋」というならば、
東方天剋地沖をもって「失恋」という現象が起こることもあります。

若いうち、あるいは当事者の感覚としては「失恋」というのは一大事であり、
それによって人生が終わるような、足元が崩壊していくような出来事であるかに思うのですが、

算命学における「天剋地冲」がそうであるように、
「失恋」というのも一過性のモノであり、それによって人生が終わることもなければ、
足元が崩壊してしまうこともありません。

厳密にいえば、「天剋地冲」の「地冲」というのは、現実の破壊なので、
その時点だけを見れば、「現象としての破壊」というのも起こるのですが、

「破壊」というのは、
再生の始まりであり、新たな自分の再発見のきっかけであり、不要なものの淘汰のタイミングであるわけで、

1週間か、長くても3カ月くらいその前提で眺めてみれば、
「破壊」というのが、循環における地点であり、あくまで「プロセス」の一環であることに気づくだろうと思います。

この世界というのは、
何一つとして不変のものはありません。

この人との関係だけは不変である、
…と、考えることはロマンチックではありますが、

そんなふうに関係に不変であることを期待し求めると、
関係の成長や成熟、発展の機会を損なうことになり、
結果として、「不変」であると信じるその関係を、自ら破壊することになります。

人間が日々、何かしらの変化を重ねながら成長しているのと同様に、
関係というのも、常に何かしら変化を重ねながら成長しています。

そしてそうした変化の一環として、
例えば、天剋地冲のタイミングで壊れることもあるわけです。

もっとも、
天剋地沖で壊れる関係というのは、
もともと縁が強くない関係や、
生きる方向性が異なる関係、
あるいは、そもそもの生きる次元が乖離してしまった関係であることが多く、

軽々なことはいえませんが、
「壊れることの必然」 であること、
あるいは「壊れるという祝福」ということもあります。

只今現在、破壊と混乱の最中におられる方は、
循環という視点を念頭に、
自分自身について振り返ってみると、
その「破壊」の意味を見つけられるかもしれません。

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