子供の星の数と時代によって変化する命式

陰占の命式に出てくる子供の星について、
実際の子供の数と子供の星の数が一致していると、他の要素はさておき、
子供とのエネルギーバランスという意味ではバランスが取れます。

例えば、
2つの星があって子供が2人なら、
2人の子供との縁があり、その縁をバランスよく消化していくことができます。

5つ子供の星があって子供が2人ならどうかといえば、
5人分の子供をもうけるエネルギーを持ちながら、2人しかその対象となる子供がいないわけで、
その2人に5人分のエネルギーが向かいます。
それが5人が成し遂げられることを2人に期待する期待過多という形で出るか、
老後5人に養ってもらう前提の生き方となり2人に5人分の経済力を求めるか、
あるいは5人分の愛情を2人に注ぐようになるかは分かりませんが、
5人分が2人に向かいます。

逆に、
2つの子供の星があって、5人の子供がいる場合は、
2人分の子供をもうけ育てるエネルギーで5人を育てるので、
愛情の不足になったり、
放任主義として子供を自由にさせたりするような、
2人分が5人に分散される形になります。

この「子供の星の数」というのは、
夫婦それぞれの持つ子供の星の合計数が、その夫婦に生まれる子供の数なので、おそらく現代の日本では多くの場合、
子供の数より子供の星の数が多い、
愛情過多、子供にかける負担過多な家族が多いことになります。

現代日本の教育熱、過保護、そしてそれと裏腹の高齢者の生活困難の背景には、そうしたものも実はあります。

とはいえ、
昔に比べて、現代の日本人はそれぞれの持つ子供の数が減少傾向にあるともいわれています。
確率論で考えると理屈に合わないように感じられるかもしれませんが、
人間の持つ命式、宿命は、実は時代や住む国に応じてその構成が大きく変わります。

算命学は数学的な側面があるので、
学問としてのみ学んでいる人の中には、
確率論で語る人もいるのですが、
確率論では読み解けないのが人の宿命であり、算命学はそんな変化する宿命をも前提として成り立っている学問です。

よって、
子供の星を持たない夫婦というのも世の中には増えていて、
ネグレクトや児童虐待には、そうした子供の星の減少と、子供の星を持たない夫婦の存在という背景があります。

ちなみに、子供の星を夫婦ともに持たないのに子供がたくさんできたりすると様々に問題が起こるのですが、そうした家族を「星型家族」といいます。
前に少し取り上げましたが、そんな家族が増えています。
なお、この星型家族の問題解消法の一つは家族全員が一緒に住まないことであったりするので、ある面ではこれが独居を後押ししていたりもします。
(それと分かって独居を選択しているかは別にして。)

時代に応じて命式が変わる、
ということの例を挙げれば、
戦後の平和な日本においては、
精神性の職業に合う北天運の人の割合が多くなっているとか、
平和な対人関係を育む日干己の人が増えているとか、
陰占において都市生活に向くといわれる上格の人が多くなっているなどといわれます。

100%を前提に十干十二支や六十干支が均等に割り当てられるわけではない、
ということは算命学においてはとても重要な前提となる考え方です。
時代や国、環境に応じてその割合は変化するので、「珍しい命式」がたくさん生まれる時代もあります。

Photo by 五玄土 ORIENTO on Unsplash

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