「他人との関係」というのは、
自分を貌造（かたちづく）るチャンスです。
人間というのは、「他人との関係」によってのみ、己（おのれ）がどういう存在であるかを確かなものにすることが可能となります。
自分はこういう人間である
…と、単に自己を表明するのみであればそれは、
自己満足の域を出ず、
ときにそれは単なる 「独り言」 である可能性すらあるのですが、
「他人との関係」における表明、
取り消すことができない形での表明というのは、
カタチとして残る表明であり、
その先において、 「自らを貌造（かたちづく）る」 表明となります。
これがいわゆる陰占の姿であり、
その意味でいえば、陰占の姿というのは、「他人との関係」 なしには出来上がらず、
もし「自己の姿」を完成させる、
あるいは 「自己の姿」を改変させることを考えるならば、
他人との関係において自己を表明する、
自己を表明しなおす、
…というプロセスが必要となるのだといえます。
さて、ここで問題となるのが、
その「自己を表明する」というその対象となる 「他人」 が、
それを許容してくれるかどうか？
…という点です。
単に一人で 「自己を表明する」 だけであれば、自由に、好きにそれをすればよいのですが、
「自らを貌造（かたちづく）る」という場合に、
対象（他人）を必要とするのだとすれば、
その表明を許容する、
あるいはその表明に参加してくれる他人が必要であり、
言い換えれば、
「自己の姿」 を完成させる、
あるいは 「自己の姿」 を改変させることを真に目指すならば、
それに適した「環境＝他人」を必要とするのだといえ、
実は、いわゆる 「宿命消化」 の本質は、そこにあります。
多少、ぴんと来ない方もおられるかもしれませんが、
ちょっと頭の片隅に、その考え方をおいておかれると、
あらゆる機会がすべて奇跡のように感じられ始めるのではないかと思います。
…と、これは、ニール・ドナルド・ウォルシュの『神との対話』に似たようなことが書いてあったのですが、
陰占の考え方に通じるな、とおもったので、ちょっとここで書いておきます。
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