「見事な死」について

K2の滑落事故のお二人について、
算命学を学んでいる方であれば既に命式をご覧になっていると思いますが、
いろいろと考えさせられますね。

登山史上、「誰もやったことがないこと」を何度も成し遂げてきたお二人であったそうですが、
中島健郎さんの命式にある甲子をみれば、なるほど、と思いつつ、

年運を見れば、
平出和也さんの命式には壬辰があって、辰年の今年、壬騎龍背格に入格することをみれば、
こうしたことが起きたことも不思議ではなく、
また、中島さんの後天運は大きな合法と大きな散法が同時に起こり、やはりこうしたことが起こるのも納得のところで、

さらにいえば、
大運では平出さんの東方には天剋地冲、中島さんは全半会、
そして、日干支が天剋地冲の関係になるお二人だけに、
こうした結果も必然であったのであろうと考えています。

「必然」という言い方について、
もしかすると、抵抗を感じる方、
そういう時期であると事前に分かっていればそれを回避する方法があったのでは？
…と思う方もいるかもしれませんが、

個人的には、彼らの死というのは「残念な死」、「避けるべき死」などではないのだろうと考えています。

というのも、
彼らが共に午未天中殺の方で、
午未天中殺というのは「末代運＝自分の代で最後に一花咲かせて締めくくる」のが役目なので、
登山家にとって、その「一花咲かせる」というのが、
人類未踏の“最難関ルート”へ挑戦したことによる名誉の死であるならば、
それは、満足な死であるといえるのではないか、と考えるからです。

現代に生きていると、「長命こそが正義」と考えるものですが、
算命学という観点でいえば、長命が良いわけでも、短命が悪いわけでもなく、

その命を全うすること、
その命に与えられた役目を体現して全うすることにこそ満足の在り処があり、
その満足の先に在る死であるならば、それは「見事な死」であるといえます。

変な誤解を避けたいので、詳しくは書きませんが、
彼らは見事に自身の命式を体現した人物として歴史に残る、
だとすれば、それは間違いなく「見事な死」であろうと考えます。

ぜひ、あのお二人の命式をよくよくご覧になれば、
その見事さに気づかれるのではないかと思います。

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