算命学における「自然」な五行の配置として気図法というものがあります。
気図法の五行配置というのは以下のとおりで、
水
↑
X
金 ← 土 ←X木
↑
火
平たくいえば、
世の中は厳しく（世の中からは剋され）
家庭を支え（家庭を生じ）
子供からは支えられ（子供からは生じられ）
親を乗り越えていく（親を剋す）
…というのが、人間の自然な姿であり、
森羅万象が進化・発展していくのと同様に、
この配置のとおりの在り方であることで、人間が進化・発展していくのだとされます。
この「自然」というのは、個々人の意図や気持ち、あるいは家庭の事情などにかかわらず、
それが森羅万象の仕組みであり、森羅万象の一部である人間というのも、
この「自然」のとおりであることによって進化・発展が実現するし、
逆に言えば、この「自然」の在り方を損なう在り方の場合には、それは進化・発展が制限される・阻害されるのだといえます。
「親」というところにフォーカスすれば、
親というのは、自分が剋していく存在、乗り越えていくべき存在、親を踏み越えてこそ、人間は進化・発展するのだということで、
何にしても、いつまでも親の庇護下にあり、親に頼り、あるいは親の意向を唯々諾々と受け入れ続けていれば、人間としての進化（成長）や、自分の代以降の発展もないのだといえます。
このように書くと、薄情だと感じる方もおられると思うのですが、
人類の進化の歴史を振り返れば、それが必然であることは明らかで、
本当の意味で自分が進化・発展するには、少なくはない心理的な葛藤があるにせよ、どこかで親を踏み越えていくその覚悟が必要であるといえます。
さて、なぜ、こうしたことを書いているのかといえば、
私の父方の家系の価値観・考え方と、母方の家系の価値観・考え方に、
その点において大きな違いがあることに気づいたからです。
いや、今回初めて気づいたわけではなく、子供のころからそれに気付いていたのですが、
大人になって、核家族の我が家においては、父方の家系とも母方の家系とも、それほど密接にかかわることがなかったので、そのことを忘れていたのですが、
母が他界して、母方の家系の価値観に触れることが増える中で、そのことを思い出すかのように気づき、
それが、家系の短命・長命にも大きく影響を及ぼしていることに気づいたので書いておくことにした次第。
簡単にいえば、
いつまでも親の庇護下にあり、親に頼り、あるいは親の意向を唯々諾々と受け入れ続けている場合、
それは、人間としての進化（成長）や、自分の代以降の発展も限定的になるのですが、
この場合、概ね、長命となる傾向にあります。
一方、親を乗り越え親を踏み越えていく場合、
それは、人間としての進化（成長）や、自分の代以降の発展を実現することができるのですが、
この場合、概ね、短命となる傾向にあります。
よくよく考えれば当たり前の話なのですが、
自分が生まれたときの家格、生まれた時点での座標というのがあって、
それを維持する、あるいは下降するだけならエネルギーを使うことにはならないけれど、
それを上げていく場合には、エネルギーを使うことになるので、その分、短命にもなるのだということです。
家格などというと大仰ですが、ちょっと考えれば、なるほど、と思う方も多いのではないかと思いますがどうでしょうか。
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