陽占の星図に並ぶ星を見る場合、
その位置、方向の持つ性質が星の意味に加算されます。
例えば、西の玉堂星であれば攻撃力を持つ玉堂星、
東の玉堂星であれば、守備力の強い玉堂星といった感じです。
中央を起点にした星の意味が一般的ですが、これは自分の立場から見た内的なものの見方となります。
これに加えて、東西南北の星を、外側の環境、それも双方向的な(自分が働きかける環境であり、自分が働きかけられる環境の方方向の)環境・関係として捉えていくと、その場所にある星が「その方位の気」をまとい、生気を持った存在感を得ます。
言い換えれば、
自分を除く外側の環境、自分を取り巻く人たちを生々しいリアルな感覚を持って捉えることができるようになる、ともいえます。
なお星図は、
自分を中心として四方に星が配置され、その四方と中心の5つをもってバランスします。
これは、五行が揃っているからバランスするというのではなく、
自分の星図どおりであることによって、自分の人生がバランスする、
つまり、自分だけのバランスという意味です。
自分の持つ星のバランスの通りであることによって、
宿命通りに生きることができます。
その星図ですが、
星の位置は、方位やその場所に相応する人や性質のみならず、時間的な動きも示します。
例えば、東方は現実の行動を伴う自分の未来であり、
自分の人生の夢を作り出す場所です。
南方は精神スタート地点であり、信念の生まれる場所です。
一方、そのゴールは北(精神)であり西(現実)の星です。
こうした方向の時間的な感覚も覚えておくと、
何をどのように光らせてそこに向かうかがわかり、宿命を生きるヒントになります。
この際注意することは、
宿命を生きることを目指す場合には、
「生かす」とは必ずしも星を生む「相生」の関係を意味するのではないという点です。
もともと、星図には「あるべき姿」というのがあり、自然の星図というのがあります。
※自然の星図の五行の配置は以下のようになります。
●水☆
金土木
☆火☆
例えば、主星と東の関係は、
土性と木性なので、中央は東(の側の立ち位置の人)に剋されるのが自然ですが、
必ずしも、これを目指すのではなく、
自分の星図にある形・関係をその形として消化することが望まれます。
何らかの緩衝材的な要素を入れたとしても、星通りであることによって光り生きるもの。
簡単にそうした活かし方ができる配置ばかりではないのですが、
そこで底力となるのが本人の人間性であるといわれます。
難しい試練や偏りを昇華させていくためには、人間性が必要で、
その意味では、偏った星図であるほど、人間性を高める努力が必要となる、ということです。
そうして自分を活かす最終的な目標は中央の星を光らせることなのですが、
そのために、場合によっては、北の星を弱めたり南の星を刻したり、西の星から吸い取ったり、東の星に寄せたりすることになることもあります。
それを別の角度から見れば、その方位に相当する身近な人の犠牲の上に自分が光るということでもあります。
北であれば父親、
南であれば子供、
東であれば母親か兄弟、
西であれば配偶者です。
(各方位には他にも意味はあるので、そうしたことを踏まえて別の形で消化することもできます。)
星図は人間の魂の分布図であり、
人生の地図です。
それを念頭に、何をどのように光らせてそこに向かうかを考えることが、宿命を生きるヒントになります。
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